小論文

大学入試小論文の勉強法 発想の仕方

大学入試小論文の勉強法 発想の仕方

1 例題

たとえば、教育学部、教養学部など学部を問わず多くの大学で出題された、次のような問題があります。ごく最近では、杏林大医学部で出題されました。

  • 中学生、高校生で、朝食抜きの子が多くなった。それについて考えを述べなさい。
    (800字)

良かったらここでサイトを見ないで、少々、考えてください。

200字程度ならば思い付くでしょうが、800字となると、ネタが切れるのではないでしょうか。

2 パラダイムで考える

そういうときは、パラダイム(paradigm)で考えるのがおすすめです。

パラダイムとは、問題をどのような枠組みや視点から考えるかという、その枠組みや視点のことを言います。(ただし、哲学や思想の場合です。理科系の専門用語としては特殊な使い方があるようです)

たとえば、目の前に、今、字を書くために触っているものがあります。普通、それをキーボードというでしょう。

しかし、化学というパラダイムをはめたら、此の物体は、「摂氏25度の有機化合物と金属でできた構造体」という意味になります。

この考え方を使って、「朝食抜き」の中高生をとらえてみましょう。

P1「家族」P2「本人」P3「健康」P4「食生活の変化」…とさまざまなパラダイムの設定ができます。

「家族」でしたら、共稼ぎで家族の団欒が少ない状況が指摘出来ます。

スマホの発達によって、ただでさえ、友達関係などお互いの行動が把握できなくなっている状況です。

ですから、朝食抜きとは、青少年が孤立を深めている状況の一つの現れとも解釈できるでしょう。

最近、一人でご飯を子どもが食べるのは、かわいそうだからという趣旨で、子どもにご飯を食べさせるNPO法人が立ち上がって、マスコミにも取り上げられています。

社会運動家も、この状況を憂慮し始めています。

「本人」の問題としては、夜遅くまで、テレビやゲームを見る生活をしているから、寝坊して朝食がのどに入らない状況を指摘出来ます。

インターネットでさえ、子どもにとって有害な情報をカットするフィルタリングがあります。

新型ゲーム機に、10時になったら自動的に電源が落ちるシステムを組み込むことなど、技術的に簡単にできるでしょう。

それを提案してもいいところです。

また、「健康」の問題ですが、朝食を抜くと、どうしても血糖値が下がり、どこかで甘いものをドカ食いすることになり、若いころから糖尿病にかかるリスクや、将来発症するリスクを上げます。

朝に食べたくなくなるのは、前夜に、ジャンクフードや清涼飲料水などを摂取した結果であることも多いです。

お母さんが作ってくれても、お腹に入らないということです。

この背景には、ゲームによる夜更かしなどの問題もありますが、夜遅くまでの部活や塾通いの問題もあります。それを語ってもいいと思います。

代表的なパラダイムを挙げましたが、決してこれだけではありません。皆さんも独自のパラダイムを見つけてください。

大学入試小論文の勉強法(実践編) 課題文付き小論文の攻略法(前編)

1 出題意図を理解する

国立はもとより、私立のほとんどの文系学部、さらには、国立理系大学、上位の私立医大には、課題文付きの小論文が多く出題されます。
前提として、以下の、大学側の出題意図をよく理解するのが、攻略の出発点です。

(1) 一行ものの出題だと、日ごろ関心があるジャンルかそうでないかによって、不公平が生じる。

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医学部入試・AO入試対策 志望理由書の書き方(その3)

3 面接で突っ込まれるから、対策をする。

もちろん、面接対策に予想問答集を作るべきです。代作してもらうのもアリですが、代作者とよく相談してばれないようにしないといけません。

場合によっては、答えられないようなことを聞かれることがあります。本当に答えられないものは、答える必要がありません

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医学部入試・AO入試対策 志望理由書の書き方(その2)

2 志望理由書は、研究計画書にする。

北大路魯山人(漫画の『美味しんぼ』の海原雄山のモデル。著名な陶芸家であり美食のプロデューサー)が、料理人を採用するとき、「おいしい料理を作りたい」と志望動機を述べた入門希望者に激怒したという話があります。「あれでは、子どもに『坊や、どこから来たの。』と聞いて、子どもが『あっちから』と答えるようなものである」と言っています。

「患者様の苦しみを救い、社会に貢献したい。」という答案がありますが、そんなことは誰でも書けますし、考えてみれば雲をつかむような曖昧な話です。魯山人のいう『あっちから』来たと答える子どもと変わりません。

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医学部入試・AO入試対策 志望理由書の書き方(その1)

志望理由書の書き方

志望理由書というものは、学科指導と違い、どんな人でもすぐに効果が出るものです。
しかし、一般に行われている指導がもっとも行き届いていないところです。

まず、指摘したいのは、

1 大学は学問をするところであり、志望理由書は教授が採点する。

という点です。

皆さんに、こちらが指導する前に書いてもらうと、

  • 「アルバイトにサークルにと、視野を広げて人間的に成長したい。」
  • 「校舎がきれいで静かな環境にあるので、オープンキャンパスに参加して進学を決めた。」

などという内容になります。

問題外の外とは、このことです。

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大学入試小論文の勉強法 大学入試小論文で合格答案を作るための重要な4つの考え方(後編)

前回に引き続き、内容について考えていきましょう。

4 意見とは、解決策や賛成反対とは限らない。

小論文の課題で問われる課題は、解決策がそもそもないものが多いですし、賛否が割れているものも多いです。

思想調査ではないですから、賛成と書いても反対と書いても構いません。

評価の基準は、理由づけが説得力のあるものかどうかです。 続きを読む

大学入試小論文の勉強法 大学入試小論文で合格答案を作るための重要な4つの考え方(前編)

今回は、医学系、文系などを問わない、小論文の重大な一般的な考え方について述べましょう。

以下は、大学の出題者と意見交換をし、しかも、試験当日に書いた答案と同じものを生徒に書いてもらい、どの答案を書いた人が受かったかという膨大なデータを解析した結果です。 続きを読む