成績を上げるってことに全員がこだわっている事務所は、多分うちしかないんじゃないかなと思うんですよね。
Q. SAEを立ち上げた経緯を教えていただけますか。
A. もともと個別指導の事務所を共同経営でやっていたのですが、運営の仕方の違いというか、ちょっと自分のやりたい形と違ったので一人で飛び出してSAEを立ち上げました。本当に勢いで飛び出しましたよ。それが3年半ほど前になります。
Q. どういうことがしたくてSAEを立ち上げたのでしょうか。
A. 困っているのは生徒自身であって、彼らの一年と僕らやそれ以外の人の一年というのは価値が全然違うだろうと思っていまして。その彼らの、その貴重な一年というのをどうやったら最大限に生かせるか、そういった部分だけに力を使えるような事務所を作りたいという思いが一番強かったかなと思います。
Q. 今は少子化や、それに反して学部数が増えたり都内に集中したりなど大学受験もだいぶ多様化されていて、大学を選びさえしなければ入れる時代です。よく聞くのが、大学の講師が中学生レベルのことを教えているという話もよく聞きます。そんな中でSAEが存在する意義や立ち位置というのはどういったものなのでしょうか。
A. そうですね、私は父も祖父も曾祖父も芸術家なのですが、例えばスポーツとか美術とかそういったものは少ない努力や時間ではなかなか難しいところがあると思うんです。ですが、受験や資格試験など一般的な勉強は、今のレベルと比較してものすごく上に到達することも可能だという確証を持ってやっています。そういった意味では、どこでもいいから大学に入りたいですという子たちじゃなく、何かやりたいことがあったりどうしても叶えたいことがあったり、そういった子たちに勉強が理由で先のことを諦めてほしくないんです。そういったことを後押ししたいという気持ちがSAEの根幹だと思っていまして。
あとは、もちろん将来やりたいことがなくても、一緒に前に進む中で見えてくる世界が変わってくると思うんですよね。自分はこれぐらいしかできないからここらへんだろうって思っていたのに、やってみたらものすごくできるようになった。例を挙げるなら私なんかがそうですけれど、やってみた結果として「あ、おれってバカじゃないんだな」ということに気づくといいますか…。そういったところを応援できればいいのかなという風に思っています。
人って自分自身が考えているよりも高みを目指すことができるんです。
Q. そんな環境で教える側の面白みとは何ですか。
A. 手前味噌で自己満足ですが、いちばんの究極は「飯田さんと会わなきゃ受からなかったよ」「飯田さんと会って、なんか勉強のやり方とか変わったかもしれない」とか、大げさだと思うのですが「もしかすると人生変わったかもしれない」といったことを言われちゃうと、ちょっと嬉しいですよね。
教える側と教わる側がお互いに刺激し合いながら成長できるというのは、もしかすると合格への最短距離をつかむ大きな要素なのかもしれません。
Q. SAEにしかない強みは何でしょう。
A. 成績を上げるってことに全員がこだわってる事務所というのは、多分うちしかないんじゃないかなと思うんですよね。いい授業はしたけれど、成績伸びなきゃ生徒のせいという話は私は嫌で、良い授業をするのは当たり前です。これは講師側の話ですが、良い授業をしたうえで生徒の成績が伸びて、それを講師みんなで競い合って、成績を伸ばした先生はもちろんみんなで褒め合うんです。そういったことを表面に出してそれでも一緒にやれる仲間がいるということが、そのまま生徒側のメリットにつながっているのだと思います。
Q. 知識を提供することはどんな塾でも講師でもできると思います。生徒は限りないポテンシャルを必ず持っていて、それを引き出し壁を打ち破れるかどうかが大きな差になると思うのですが、ポテンシャルを引き出すためにSAEで大切にしている学習環境づくりやサポート・フォローというのは何かありますか。
A. 生徒一人ひとりの個別性も問われますから、一言で答えるのはなかなか難しいです。ただ、例えば合格した生徒同士が友だちだったりすると「あいつをよく勉強させることができましたね」という話をされるので、そういったサポートはしっかりできているのだと思います。
ダメなことはダメだけれど良いことは良いとか、褒め方もあると思うんですよ。これは知らない人間同士が出会うから生まれる話なのですが、生徒たちに心を開いてもらって、私自身も自分の心を開いているんです。私自身の経験を伝えることで生徒も強くなる、そんなことも教育の一つで、お互いの心が開けたとたん一気に学習の進み方も成績もブレークするんです。
私自身もたくさん苦労して勉強をやっていく中でやりたいことが見つかって、さまざまな負の人生経験があって今があります。だから、私みたいな人間がこの立ち位置で人に指導しているというのは、何かしら一つのメッセージになってるのかもしれません。卒業生から直接「やっぱイイダさんちゃらんぽらんですよね」と言われたこともあります。でも、合格に導ける講師としてのステージまでは来られているので、生徒たちもそういった私を目の前にして自信をつけていることもあるのかもしれません。
フォローアップに関しては、特に模擬試験の結果に対しての捉え方がすごく大事だと思っています。数字によって自分ができたとかできなかったとか、そこで気持ちがものすごくぶれやすくなります。みんな自信が無くて、やったつもりだけど本当にできてるかどうか不安になります。教えてる先生同士だと「できてる」「伸びた」という話になっても、模試って残酷に点数でくるじゃないですか。それでやっぱり自信なくしちゃうことって多いと思うんですよね。だからこそ模試の後のフォローとして、どうしてできなかったのか、本当はできたはずじゃないのかなど、これから何をやっていくべきなのかを誤魔化すことなくきちんと分析して一緒に考えています。
あとは目標に向かって逆算して、今やるべきことはここなのだと気持ちを持っていかせないと空回りしちゃうことにもなりかねません。そのあたりもだいぶ気を付けていますね。
Q. 精鋭プロ講師集団とはどういう講師集団なのか教えてもらえますか。
A. 一般に大学入試のレベルが高いとそもそも適切に教えられないという人も結構いて、特に個別指導とか家庭教師だと、玉石混交というかダメな人たちが紛れている可能性もすごく高いんです。だから良い噂もなかなか聞きません。その講師自身が頭が良いとか、そういうことではないんですよね。
教える技術が高いということと、もちろん成績を伸ばすということに真剣に取り組むことができる。たいそうなネーミングですが、それこそ自信を持って「精鋭プロ講師」と名付けられる理由です。
Q. 精鋭プロ講師集団であることが生徒さんに与えるメリットはなんでしょう。
A. 生徒にとっての一番のメリットは、最短の時間でゴールまで到達できることです。それを提供できるポイントを講師全員が知っています。よく言われるのは「早く出会っていればよかった」「知らなかった」とか「こっそり隠れすぎだ」ということです。結果的に現時点でのゴールに到達できた生徒さんだから出てくる嬉しい言葉ですよね。
そして、そういった経験は生徒の将来にとって一切無駄にならないと思うんです。教える・教わるという経験の中で、将来のためにプラスになることが少しでもできればいいなと思っています。
Q. 成績がまだ合格まではだいぶ足りないような生徒さんが多いのでしょうか。
A. はい。志望校合格までだいぶ成績が足りないという生徒さんが大半ですね。あとは自信がない生徒さんも多いです。言い訳の天才とか、そういう生徒さんも多いですよね。
でもそういう生徒さんこそ伸びしろがたくさん残っています。
Q. ズバリ、どんな生徒さんでも成績は伸びるものなのでしょうか。
A. どんなレベルでもいいのであればどんな生徒さんでも成績は伸びます。もちろんそれだけでは私たちの仕事の意味がないので、そこから更にどれだけ伸ばせるかが鍵になります。
少し前の話ですが、それこそ文字を読むときに文字と音が一致していないようなレベルの生徒さんがいました。お父さんお母さんも、我が子は学習障害なのではないかと感じていたそうです。そういった生徒さんでもクラスでトップぐらいにさせることはできました。
最初から嘘をつきまくってやろうと考えている生徒さんだと難しいですが、そういう子じゃなければ成績は伸びるはずです。
Q. 自分で壁を作ってしまっている生徒さんは多いですか。
A. すごく多いと思います。特に大学受験は浪人しようと思えばいくらでもできるじゃないですか。最初のころはオープンな気持ちでいろんな人の指導を受け入れられても、やっぱり頑張って失敗して頑張って失敗してが繰り返されて3年、4年と経過すると、SAEに来ても最初はなかなか言葉が届かないですよね。でもそこは最初から織り込み済みですし、仕方ないことだと思っています。
Q.偏差値40台からいわゆる難関校合格というのは困難に近いものがあると思います。それでも難関校合格というのは可能ですか。
A. 可能です。そういった生徒さんは案外いるものですよ。個人のその時点の能力というよりも、環境によるところが大きいです。
Q. どんな形でそこまで持っていくのでしょうか。
A. 偏差値70って、ちゃんとた方法で学習すれば意外と簡単だと思うんですよね。覚えることを正確に覚えて理解することをきちんと理解してという、もしかするとがっかりするぐらい成功法なんですけど、そのがっかりするぐらいの成功法を伝えて定着させての繰り返しで意外と簡単に成績伸びるんですよね。
もちろんあとはやる気を出してもらうなどいろいろな要素はあります。じつはそんなに特別な事をやっているつもりはないのですが、皆さん勝手に伸びていきます。
Q.受験勉強で悩みを抱えている方はいっぱいいると思います。そういった受験生たちにメッセージをお願いします。
A. 勉強って簡単じゃないと思うんですよね。自分自身を振り返ってみてもやっぱり自信はなかったですし、すぐに区切りが来てしまうので。5年10年と勉強し続けられればみんな思うような結果を手に入れられると思うんですけど、1年や2年という区切りだと普通にやっていれば挫折してしまいます。
苦しいと思うんですけど、きっと受験生はみんな苦しいし、世界で一番自分が勉強してると思っていても一番じゃないし。でももっとできるはずだし、勉強やりすぎても絶対に死ぬことはないので、自分が今感じている「頑張ってるぞ」をもう一つ二つ超えて行けるように頑張れるといいですよね。
ぜひぜひ、そうやって頑張ってほしいなと思います。応援しています。
Q. どういう生徒さんがSAEに来ると伸びやすい、というのはありますか。
A. 誰でも伸びますよ。当たり前の話ですけど、一番伸びやすいのはやっぱり今まですごいサボっていた人ですかね。勉強の仕方が分からない、やっても無駄、親にやらされる勉強なんてごめんだなどいろいろあると思うんですけど、そういう人はいちばん伸びます。今までやってなかった生徒さんは超ウェルカムです。
それから、やってみたけど伸びなかったっていう人ももちろん伸びます。特に真面目なタイプでしょうか。予備校に毎日出席してノートも作って、それでもダメだったパターンはすごく伸びやすいんじゃないですかね。これを「勉強をやっている風」と呼んでいます。こういった生徒さんは結構すぐに直ったりしますよ。SAEは誰でもウェルカムです。
Q. 受験となると保護者の皆さまも大きく関わってきます。保護者の皆さまにメッセージはありますか。
A. あんなにかわいかったはずなのにどうなっているんだ、と感じられる保護者の皆さんはとても多いです。でも結果的に、おそらく保護者の皆さまが思っていた以上の結果をみんな残していると思います。自分の子だからという意味で下手をすると変なストッパーが掛かっているかもしれませんし、もしくは期待が大きすぎるというところもあるのかもしれません。
でもやり方が間違っていなければ、そんなストッパーは軽々超えて、大きすぎる期待も余裕で超すくらいになると思います。
講師紹介
大学受験…英語・小論文・面接指導
中学受験…算数・国語
東京大学文学部言語文化学科(言語学専修)卒業。
1975年生まれ。県立土浦第一高校出身。
主に大学受験の英語・小論文・面接指導、中学受験の算数・国語などを担当。
大学在学時から集団塾で受験生50~60人のクラスで教鞭に立つ。さらに、家庭教師や個別塾などの指導経験も豊富。
一時は弁護士を目指したこともあったが、「生徒さんの成績を上げたい」という熱い思いから、独立してSAEを設立。
これまで指導した生徒の数は1000人を超える。