1 勉強方法・勉強時間が正しいかを考えてみる
独学の場合,勉強のスケジュールは自分自身で設定することになります。また,家庭教師の場合は,指示された内容を次の講義までに予復習することになります。まずは適切な時間,集中して勉強しているかをチェックしましょう。ここで,サボっているようならば,学習スタイルの改善が最優先事項です。
家庭教師の場合,先生との相性が最も重要になります。家庭教師が年間を通じた指導計画を提示していることは重要です。家庭教師の使い方は個々人で異なるでしょうが,基本知識の確認のみ,演習問題の解説のみに片寄って講義をしていたり,毎授業で質問による解説のみで講義が終了してしまう場合はやや危険かもしれません。
もし,自分ひとりで判断に困るようであれば,教材や指導方法を別の講師に相談してみるのも良いかもしれません。自分に合う独学の方法や家庭教師が新しく見つかるかもしれません。
2 模試の受験は必須
塾や予備校に通っている受験生と,独学または家庭教師・個別指導で学んでいる受験生で最も異なる点は競争力です。最終的な本試験は多くの受験生に交じって受験し,その中で競争し,一定の順位をとらなくてはいけません。
一人で学習している場合,自分が現在どの位置であるのかをしっかり把握する必要があります。中規模以上の予備校では,年間を通じて多くの模試を取り揃えていますので,目標大学に対する自分の立ち位置と,自分の苦手な範囲や出題形式を模試を通じて理解しましょう。
客観的なデータが得られれば,今後の勉強の指針を決定しやすくなります。
3 基礎の徹底
高い偏差値を目指す上で最も重要となるのは,基礎学力の徹底です。
こればっかりは,独学であろうと家庭教師に習っていようと,塾・予備校に通っていようと,本人の努力次第になります。
きちんと用語を暗記できたか,基本的な生命現象を正しく理解できているかは,日々の繰り返しの学習がものを言います。
偏差値70を超える場合,基礎問題での失点はほとんどないものであると認識してもらえれば良いと思います。基本的な空欄補充,用語・文章選択,基本論述,基本考察,典型的な計算は必ず反復して復習し,いつでも解答を導き出せるようにしておきましょう。
4 考察力,データ解析能力の強化
基本的な問題を全て正答しても偏差値70は超えられません。基礎学力の次に必要になるのが,考察問題に正答できるようになるスキルです。ただし,ここで問題となってくるのが,考察力やデータ解析力を独学で習得するのが不可能ではないものの,非常に困難であるという点です。適切な指導力をもった家庭教師に習っている場合は,図表の見方や,考察問題の解法手順を示してくれるので大丈夫であると思います。その一方で,独学で学んでる場合は,応用力は最も習得しにくいものであるため、季節講習など短期間で構いませんので塾・予備校や家庭教師・個別指導を利用して,適切な解法手順のベースだけでも習得しておいた方が良いかもしれません。
このような問題は模試でも入試問題でも頻出です。考察力は数日で身につくようなものではないので,早めに対策をしておくようにしましょう。
5 国語力の強化
一見,生物と関係がなさそうな国語力の強化が実は,偏差値のアップにつながります。
生物の入試では考察問題等で長文が出題されることがあります。どの部分を読み飛ばし,どの部分を精読しなくてはいけないかを判断することが長文の問題を解法する上で重要なスキルとなります。
日頃から文章に慣れ,迅速にかつ正確に文章を解読できる力を身につけておくとよいでしょう。
また,論述問題についても出題頻度は高いので,論点をきちんとまとめて制限字数以内で等案を書く必要があります。論述力は自分での正否の判断は難しいですから生物の先生に赤入れをしてもらうと論述問題での失点を最小限に抑えられるようになります。